背日記


スポンサーサイト
--/-- (--) --:--|スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
空飛び猫、ハーモニウム
03/27 (Thu) 21:16|
いい天気。

ル・グィンの『空飛び猫』『空駆けるジェーン』を読む。
どっちも空を飛ぶ猫のお話。
猫をよく知っている人の書き方だと思う。
逆に猫を知らない子どもはこの本をわかるかしら?
理由はそれだけではなく、
ル・グィンの本は、児童文学といわれつつも実は
しっかりと大人向けな気が昔からする。
続けてアゴタ・クリストフ『文盲』を読了。
どれも短い本なのですぐに読めてしまいます。

この間の梅干読書会の課題図書のうち一冊は
カート・ヴォネガット『タイタンの妖女』でした。
SF小説なのだが、
このなかに出てくるハーモニウムという愛すべき生物のことは
なんだか忘れがたい。

ハーモニウムは半透明の薄い膜状の生物で
タイタンの星の振動という音楽をたべて生きている。
洞窟の壁にぴったりとくっつくことで、かれらは音楽をたべる。
音楽にあまり近づきすぎると陶酔のあまり死んでしまうこともある。
生きている間かれらは内側から透明な藍色やきいろに発光しているが、
死んでしまうと干したあんずのようなオレンジ色になる。
かれらはゆっくりと薄い膜の剥離を繰り返すことで増殖している。
そして時折、一体一体が集まって目にもあやな模様を描き出すことがある。
ハーモニウムたちはそうするのが好きなのだ。
音楽を愛することとその調和ある模様を描くこととから、
かれらはハーモニウムと呼ばれている。

ちなみに、わたしはハーモニウムという名の楽器を見たことがある。
それはふいごのついた足踏み式とか手押し式のオルガンで、
呼吸のとき声を発するようにして音を出すのだ。
ふいごにあわせて、少しの時間差ののちゆっくりと音を出すようすは
スマートなインテリではないけれどいかにも信頼できるのどかな
そして深い人物の感じがした。

タイタンのハーモニウムと地球のハーモニウムはなかよしになるだろう
という気がする。

このあいだ出先からの帰りに、町の小さな小さな古本屋に
一人のお婆さんが腰をかがめて近づいていき
一冊一冊手にとって時間をかけて本を吟味している光景を見た。
なんだかとても羨ましかった。
最近はただ本をゆっくりながめる、ということができず、
用事の隙間に急いて本を探している自分に気付くことが多いからだ。

汚れたお皿とか洗濯物とかうっちゃらかして、本を探したり読んだり
ただしたい、それだけできたらいいのに、と瞬間的にすごく
思うけどとりあえずお皿は洗う。

今日は少し寒い。
でも桜はもう咲き始めている。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

  • URL
  • コメント
  • パスワード
  • 秘密
  • 管理者にだけ表示を許可する





Template by:Ribbon*RIA

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。